セミナーに参加するメリットは?お金と時間を無駄にしない上手な活用法を解説
起業や事業拡大には「セミナー参加が近道!」とよく耳にしますよね。
独学では、時間もかかるし、無駄足を踏むことも。
プロから正攻法を学べば最短距離でやりたいことの実現にたどり着くことが可能。
しかし、せっかく高いお金を出してセミナーに参加しても、思うように成果が出せなかった、お金と時間を無駄にしてしまったという声があるのも事実です。
そう、セミナーはただ話を聞いていれば、成功への魔法が手に入るわけではないのです。
それでは、どうすれば受講料以上のリターンが得られるのか。
この記事では、失敗しない上手なセミナー活用術を紹介します。
目次
失敗しないセミナーの選び方
セミナー活用術に入る前に、まずはセミナーの選び方を解説します。
そもそもどのセミナーに入ろうかと迷って足踏みしている人は、以下を参考に参加セミナーを決めてみてください。
1. 自分の目標を明確にする
まず最初に、起業や事業拡大に関する目標を明確にすることが重要です。
ビジネスプランの作成、資金調達の方法、マーケティング戦略の立案など、セミナーで得たい知識やスキルを具体的にリストアップしましょう。
自分が何を学びたいのか、どの分野でスキルアップしたいのかを明確にすることで、セミナー選びの基準が定まります。
そうはいっても、リストアップの仕方がわからないという人は、まずセミナーのメリットを考えてみましょう。
メリット1 学びの機会を得られる
セミナーに参加することで、成功した起業家や専門家から直接学べる機会を得ることができます。
講師は自らの経験に基づいた知識を、具体例を交えて語ってくれます。その中には成功例だけでなく、失敗例もあるでしょう。
彼らの経験や知識を共有することで、具体的なビジネス戦略やリスク管理の方法を身につけられます。
注意しなければいけないのが、実績のない人が講師を勤めているセミナーを選んではいけないということ。セミナーで得た知識をもとに「セミナービジネスで金儲け」を目的にしている可能性があります。
起業系セミナーはたくさんあるので、講師陣の実績はしっかりチェックしましょう。
メリット2 ネットワークが得られる
セミナーはネットワーキングの場でもあります。同じ志を持つ参加者との交流を通じて、将来のビジネスパートナーや顧客との出会いが期待できます。
また、最新の業界動向や市場トレンドを把握することで、自身のビジネスアイデアをブラッシュアップすることができます。
さらに、実践的なワークショップやディスカッションを通じて、具体的な問題解決能力やプレゼンテーションスキルの向上にも繋がります。
SNSなどを利用してセミナーの評判をリサーチし、出身者がどのくらい活躍しているか調べてみましょう。
多くの出身者が活躍しているセミナーは、今後の事業に役立つ出会いが期待できるでしょう。
2. セミナーのテーマと内容をチェックする
次に、セミナーのテーマや内容をしっかりと確認しましょう。
各セミナーには異なる焦点や専門分野があります。例えば、IT起業に特化したセミナー、飲食業界向けのセミナー、女性起業家を対象としたセミナーなど、多岐にわたります。
自分のビジネスアイデアや業界にマッチしたセミナーを選ぶことが成功の鍵です。また、プログラムの詳細や講師のプロフィールも確認して、期待する内容がカバーされているかを確認しましょう。
3. セミナーの形式を考慮する
セミナーの形式も、自分に合ったものを選ぶ上で重要なポイントです。
対面式のセミナー、オンラインセミナー、ハイブリッド形式など、さまざまな形式が存在します。
対面式のセミナーでは直接講師や他の参加者と交流する機会が増える一方、オンラインセミナーは自宅やオフィスから参加できるため、時間や場所に縛られずに受講できます。
自分のライフスタイルやスケジュールに合わせて、最適な形式を選びましょう。
4. 参加費用とコストパフォーマンスを考える
最後に、参加費用とそのコストパフォーマンスを考慮しましょう。
高額なセミナーが必ずしも質の高い内容を提供するわけではありません。自分の予算内で、内容が充実しているセミナーを選ぶことが重要です。
また、セミナーで得られる知識やネットワーキングの機会が、将来的にどの程度のリターンをもたらすかを考えると、コストパフォーマンスを判断しやすくなります。
失敗しないセミナー参加の姿勢
せっかくいいセミナーを選んでも受け身の姿勢では得られるものは少ないでしょう。
自分のお金と時間を使って参加するのですから、学び取れるものはすべて学びとる気持ちで参加することが重要です。
また、セミナーは「学ぶ」だけで終わっては意味がありません。学んだことを活かし、事業で成功することがゴールですから、「受講後の自分がどうなっていたいか」を強く意識してください。
反復学習を怠らない
人は一回、話を聞くと分かった気になってしまうものですが、実際身につくのはほんの数パーセントです。
また、知識がまったくない状態で話を聞くのと、少し知識を得てから改めて聞くのでは、感じ取れるものの量と質に大きな差が生まれます。
自分がいいと思うセミナーを見つけたら、複数回参加してみてください。
とくに、課題を多く出すセミナーであれば、複数回参加し、課題に対する成果物の作り方を変えてみると、さまざまな角度からフィードバックを得ることができます。
あちこちのセミナーに参加し、結局どの知識も中途半端になってしまっている人は多いでしょう。
ぜひ「同じセミナーに何度も参加する」ということに挑戦してみてください。
毎回、周囲の参加者が違えば、それだけネットワークも広がります。受講生から得られる刺激も多様になるので、起業家の中には、すでに事業で成功しているにも関わらず、同じセミナーに数十回参加し、常に新しい風に当たることに貪欲な人もいます。
「一回聞いたら終わり」ではなく、学習機会も貪欲に「おかわり」していきましょう。
走りながら考える
セミナーの途中で出される課題が難しくて、お手上げになってしまう人はたくさんいます。
睡眠時間を削って課題に取り組んでも、思うような成果物が作れず、だんだんと周囲に遅れをとっている気になり、受講日に足が重くなってしまう人も。
しかし、そんなことは気にする必要はありません。みんな学びに来ているのです。自分より優れていると感じる受講生も、講師から見れば五十歩百歩。
大切なのは立ち止まらずに走り切ることです。難しい課題を目の前に、「学び終わってからじゃないと、うまく考えられない」などと思わず、学びながら考えましょう。
自分ノートを作る
セミナーでは多くのテキストが用意されています。
どのページも学びの宝庫で手放せないと思うような資料もあるでしょうが、必要な情報が分散し、知識の整理ができないようでは意味がありません。
ぜひ「自分ノート」を作成してみてください。
参考になったこと、胸に響いた言葉、思いついたアイデア、それらを一つのノートに集約していきましょう。
2回目の参加では、そこに新たな気づきを書き足していけば、そのノートはあなただけの「虎の巻」になります。
セミナーで大切なのは、いい資料をもらって帰ってくることではありません。子どもの頃の自由研究のように、図やイラストを入れたり、色分けしたり、学びとアイデアとtodoを整理したり。
そうやって作ったノートは、いずれあなたが自分の会社の社員を育てるときのテキストになるかもしれません。
また、あなたが学び取ったことと経験したことをもとに、誰かにセミナーを行う日が来るかもしれません。
セミナーに参加したら、「最高の財産」と呼べるような「自分ノート」を作り上げてみてください。
受講生の声に耳を傾ける
同じセミナーに参加している受講生は、あなたにとって最高の評価者です。休憩時間にする何気ない雑談も、すべてが自分に対する評価だと思って、しっかり耳を傾けましょう。
例えば「○○さんと同じグループになると、ワークが楽しい」といわれたら、「周囲にいい影響を与える」ことがあなたの強みなのです。
「○○さんにもらったアイデアが参考になりました」といわれたら、誰かをサポートする事業が向いているかもしれません。
逆に「発表の内容が少し難しかったです」といわれたら、「伝え方」が弱点とわかるので、そこを改善していけばいいのです。
事業を始めたら「顧客の声を聞くこと」が非常に重要になります。顧客は自分の事業にアイデアを与えてくれるありがたい存在。しかしスタート直後は顧客がいません。
誰も反応をくれない中で、商品やサービスを売っていかなければならないのがスタートアップです。しかしセミナーに参加していれば、受講生が顧客に代わって、あなたやあなたのアイデアをタダで評価してくれるのです。
受講生の声を聞くことは、まさに事業を始める第一歩だと思って、周囲の声を聞き漏らさないようにしましょう。
また、自分が思いついた事業が世間に求められているのかという市場調査の場にもなるので、積極的に発言するように心がけてみてください。
セミナーを通して「強み」を発見しよう
ビジネスシーンではよく「あなたの強みはなんですか?」と聞かれますよね。
就職面接でも、昇進でも、営業でも、起業でも、とにかく「強み」をアピールしなければいけない場面は多くあります。
しかしこれ、口にするのは難しいと感じることはありませんか?
「○○が私の強みです!」といっても、「もっとすごい人、ほかにいるでしょ」といわれてしまうと一瞬で話が終わってしまう。
では自分の強みをどうアピールすればいいのだろうと、悩んでしまう人は多いのですが、みなさん、自分の強みを自分で考えるのは、いますぐやめてください。
自分の強みは人に聞けばいいのです。簡単なことです。セミナーはその格好の場なのです。
ぜひ受講仲間に教えてもらいましょう。
頼まれごとをしたらチャンス
もしあなたが人からなにか頼まれたらチャンスと思ってください。それがあなたの強みです。
相手は、「あなたなら、きっとうまくやってくれるだろう」と思うから頼むのです。
また、周囲の人を褒めてみましょう。相手は礼儀としてなにかしら、褒め返さなければと思うでしょう。
そこで返ってきた言葉を10でも20でも集めてみてください。きっとそこにあなたの強みが転がっています。
顧客ニーズも受講仲間に聞こう
自分が考えている起業アイデアや、商品アイデアについて、市場にニーズがあるかと迷ったら、これも受講仲間に聞きましょう。
「アイデアを盗まれたら困る」などといって秘密主義に走る人がいますが、これはまったくの勘違いです。
誰かが思いつくアイデアなどほかの誰かも思いついているのです。
もし本当に誰も思いつかなかったアイデアがあるとしたら、それは誰からも必要とされないアイデアなので、捨ててしまいましょう。
そんな需要のない海に飛び込むのは自殺行為です。
ビジネスプランを思いついたらどんどん講師や仲間に聞いてもらい、フィードバックをもらいましょう。
「いいプランだね」といわれても「面白みに欠けるね」といわれても、「なんで?なんで?」と深掘りしていけばいいのです。
そうすることで、顧客がゼロの段階から、自分の強みも、自社の強みも、サービスの強みも見えてきます。
セミナーで「タネ」を見つけよう
セミナーや起業塾、経営塾ではマーケティングやマネージメントのノウハウを教えてくれますが、ぜひ「学びに行く」ではなく、「発見しに行く」と思って参加してみてください。
講師の話、テキスト、ワークショップ、宿題、仲間との会話、、、
事業のヒントはそこかしこに転がっています。
事業案は、セミナーで自分の強みが発見できてから考えたっていいのです。
アイデアはあるけど、それ以外はなにもない。そんな状態でも、「発見意欲」を持って参加すれば、必ず「良質なタネ」が見つかるはずです。
ノウハウを学びながら、自分の強みが発見でき、市場にニーズがあるかどうかの判断までできたら、絶対に「お金を払って参加したのに無駄になった」なんてことにはならないのです。
ぜひこの記事で紹介した「セミナーの選び方」と、「失敗しないセミナー参加の姿勢」を参考にして、実りの多い時間を過ごしてくださいね。