お役立ち情報

社外商品企画部:新商品開発プロセスを大公開!Part1キックオフ

#お役立ち情報  2024.04.03

社外アイデア企画室株式会社が運営する「女子マーケ部」は「女性ならではの発想力で世の中にワクワクを届ける!」をコンセプトに活動するコミュニティです。

 

様々な企業様から依頼を受け、イベント企画や商品モニター、アイデア提供など幅広く活動。おかげさまでメンバーのバイタリティやアイデア力は多方面から高評価を受け、感謝のお声をたくさんいただいています。

 

そこで今回は女子マーケ部が行っている活動の一つ、「社外商品企画部」について詳しく紹介します。

 

老舗のおせんべいメーカーさんから新商品の開発依頼を受け2023年初夏に動き出したプロジェクト。アイデア出しやコンセプト決めなど女性たちの意見をどのように集め、新商品を生み出していくのか、舞台裏を大公開します!。

 

お煎餅で世の中の課題を解決?

画像引用:酒田米菓株式会社公式サイト

今回「ぜひ女子マーケ部メンバーに新しいお煎餅を生み出してほしい」とご依頼くださったのは酒田米菓株式会社様。米どころとして有名な山形県にあり、お米の品質にとことんこだわり抜いたお煎餅作りが東北の人々のハートを掴んで離さない創業73年の老舗のおせんべいメーカーさんです。

 

キックオフとなる初回のオンライン会議では、メンバーの意識をすり合わせるため、酒田米菓株式会社の代表取締役社長、佐藤栄司氏にもご参加いただき、新商品への思いを語っていただきました。

 

新商品は社会にとって意義のあるものに

佐藤社長
佐藤社長
日本の景気が右肩上がりだった時代は、味やパッケージをちょっと変更するだけで、新商品が順調に売れていく状況でしたが、今は違います。

 

今は「意味のあるもの」「意義のあるもの」が売れていく時代

 

少し大袈裟に言えば「世の中の課題解決」につながるもの。そして消費者が「これじゃなきゃ」「このお煎餅じゃなきゃ」と感じて手に取ってくれるものを、生み出して欲しいです。

 

新商品を引っ提げ東北から全国へ

佐藤社長
佐藤社長
これまでは東北をメインに商品を展開してきましたが、新商品は日本全国で展開していけるものにしたいと考えています。また短期的なヒット商品ではなくロングセラーとなるものを。

 

長期スパンで認知や人気を育てていける、そんな商品をお願いしたいです。

 

30分語れる思いとストーリー

佐藤社長
佐藤社長
これは普段から当社の社員に言っていることですが、30分でも1時間でも語れるようなストーリーを持った商品作りが理想です。

 

「こんな思いで作りました!」「こんな意味を込めて作りました!」ということを消費者に胸を張ってお話しできる、そういうお煎餅が欲しいと思っています。

 

商品開発STEP1 企業研究

商品開発のキックオフとなった初回の全体会議では、酒田米菓さんの代表から商品へ寄せる熱い思いを伺ったあと、ホームページや事前リサーチに基づいた企業研究を行いました。

 

社員の方がどのような環境で仕事をされているのか、どんな思いで商品を作っているのか、また主力商品は何かなど企業研究は商品開発を始める上で重要なプロセスです。

 

ネーミングの由来はダジャレ

ロングセラーの「オランダせんべい」は山形県庄内地域産のうるち米で作った元祖うす焼せんべいで、なんと発売開始は昭和37年。

 

ヨーロッパのオランダと何か関係があるのかと思ったら「俺んだ(おらんだ)」というダジャレから名前が付けられたのだとか。こういう遊び心を知ることは、今後新商品のネーミングを決める際に重要な視点となります。

 

健康志向の時代にフィット

いつまでも健康で丈夫な歯を持ち、お煎餅もバリバリ食べられるようにというのは年配の方は強く思うことでしょう。酒田米菓さんはこの時代のニーズに着目し「噛むこと」に特化した商品も作っています。

 

また地の利を活かしてお米にこだわった製品作りをしている酒田米菓さんにとって、「噛む」という漢字には「米」が含まれていることからも、噛むことに強いこだわりを持っています。

 

さらに、ダイエットや体づくりをしている人の中には炭水化物を抜くためお米を食べないという人もいますが、酒田米菓さんではスポーツ系米菓としてタンパク質を増やしたお煎餅も販売しています。その名も「ミライオニギリ」。ボディビルドで有名なゴールドジムでも取り扱われるなど、本格派志向の肉体派にも喜ばれるお煎餅を展開しています。

 

世の中に意義のある商品を

歯や体づくりなど、すべての人にとって最重要である「健康」をテーマにした商品開発に力を入れる酒田米菓さん。

  • 人々に喜ばれるものを作りたい
  • 意義のあるものを作りたい
  • 社会の課題解決につながるものを作りたい

これらの理念を既存商品から深掘りし、新商品のアイデアの軸に据えることをメンバー間で意識共有。ブレない商品開発とスムーズなアイデア出しに重要なこのステップには、しっかりと時間を割き行いましまた。

 

商品開発STEP2 市場機会の絞り込み

市場が求めているものを開発するためには、市場や消費者心理を深く理解し、商品展開のチャンスがどこにあるのかを見極める必要があります。

 

「スーパーのお菓子売り場を通ったら、『手に取らなくちゃ』と思うような商品を作ろう」といっても、漠然としていてなかなかアイデアは深まりません。

 

市場機会を発見するためには、消費者ニーズや市場動向を正しく把握し判断する必要があります。

 

社外アイデア企画室が事前に行った意識調査では、お菓子を買うときに罪悪感を感じる女性が全体の約半数。ダイエットや健康維持、節約など理由はさまざまですが、2人に1人がお菓子を買うことに少なからず罪悪感を感じていることがわかりました。

 

お煎餅の購入頻度は、「よく購入する」と「まあまあ購入する」を合わせると約4分の3。さまざまなお菓子の種類の中でお煎餅は年齢を選ばず長く愛されるものであるといえるでしょう。

 

そして、お菓子を選ぶ際の基準は「味」が圧倒的に大きな割合を占めますが、食べやすさやパッケージデザイン、安全性も大事なファクターであることがわかります。

 

商品開発STEP3 条件の共有

続いて商品開発の前提となる条件をメンバーで共有。

 

決定事項

  • 厚さ3mmの薄焼きせんべい
  • 円形
  • 直径は6cmか3cm

 

未定事項

  • コンセプト
  • 個包装か、大袋入りか

 

条件はできるだけ細かく、具体的に共有します。例えば「個包装かどうか」は

  • ダイエットを意識する人は食べ過ぎを防ぐために個包装がいい
  • プラゴミは少なくしたいので、大袋入りが良い

など、商品コンセプトにも関わってくるので、開発条件の決定事項と未定事項の共有は大事なポイントです。

 

商品開発STEP4 スケジュールの確認

2023年5月末に始動した今回のプロジェクト。最重要と位置付けるコンセプトの確定には2ヶ月を割き、商品詳細の確定に1ヶ月、商品名とキャッチコピーの確定にさらに1ヶ月というスピード感で進めていきます。

 

定例の全体会議は月に1〜2回ですが、参加メンバーを5つのグループに分け、スケジュールに沿ってグループ内で話し合いを行なってもらい、定例会で発表してもらう形式で進行。

 

参加メンバーは住んでいる地域も年齢も属性もバラバラ。それぞれが仕事や子育てと両立しながら無理なく有意義な話し合いを行えるよう、連絡手段はLINEやZOOMなど自由に決めてもらいます。

 

発売開始は2024年の初夏を予定。1ヶ月後の定例会議までにグループごとに新商品のコンセプトを決めてくるというタスクが課され、キックオフは終了しました。

 

いよいよ次回から本格始動!

キックオフでは企業研究や認識のすり合わせに十分な時間を割いた初回企画会議。メンバーのグループ分けも終わり、本格始動の準備が整いました。

 

次回定例会ではどんなアイデアが飛び出すのか。女子マーケ部ならではの商品開発プロセスはPart2の記事をぜひご覧ください。

社外商品企画部:新商品開発プロセスを大公開!Part2大盛り上がりのアイデア出し

 

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